メッシ不覚…“野球の国”に負けたアルゼンチン
あまりにも早く訪れた黒星だった。予選開幕からわずか2戦目。それも相手は南米10カ国で唯一W杯出場経験がなく、サッカーよりも野球が人気のベネズエラだ。過去18戦全勝でトータルの得失点で71―9と圧倒していた格下に敗れ、地元紙ナシオンは「歴史的敗戦。全く、そして最も予想していなかった結果」と伝えた。
「後半はボールを持てなくなった。序盤はいい形で攻められたので、あそこで決めていれば流れが変わったかも。それができず(チームが)壊れた」とメッシは嘆いた。
開始直後こそ重心を低くした5バックでボールを確実に支配して主導権を握ったが、メッシとイグアインの2トップが厳しいマークに遭った。ゴール前で守備を崩したシュートはなく、中3日の疲労に加えて30度を超える高温と多湿に選手が徐々に失速した。後半に入ると一気に運動量が落ちて押し込まれ、16分に左CKから失点を許した。
チリ戦で代表公式戦17戦ぶりのゴールで勝利に貢献したメッシだが、苦戦が続けば主将となったエースが強い批判にさらされるのは避けられない。背番号10は「ホームの試合では絶対に負けられない」と次節11月11日のボリビア戦を見据えた。