T―岡田、復活2発!「これまでの分を取り返す」
「久々ですね! 真っ直ぐを完ぺきにとらえることができた。打った感触は完ぺき。しっかり甘い球をとらえることができたのが良かった」
11号先制ソロは実に7月30日の西武戦以来となる一発。両手に残る感触で目覚めた大砲は、2点リードの8回の第4打席でも神内のスライダーを完ぺきにはじき返した。右翼席へ飛び込んだ12号ソロ。5月29日の中日戦以来となる今季2度目の1試合2発だった。
16日のソフトバンクとの前回対戦では打撃不振のどん底だった。同じホールトンの前に3打数無安打2三振と打てない上に、チームも大惨敗。試合後には今季初の2軍降格を通達された。悩める大砲の心中を表すかのように大雨が降っていた博多の夜は、自問自答するうちに明けた。
「打てなくてチームが負けた。ふがいなかった。それでチームの連敗(7連敗)も始まった」
睡魔にも勝る屈辱感に襲われたまま始発の新幹線に飛び乗った。新神戸に到着したときには真っ青な夏空が広がっていた。「今度、1軍に戻ったら絶対にチームの力になる」。そう雪辱を誓い、一睡もしないまま2軍戦に出場した。26日のロッテ戦(ほっと神戸)ではこっそりスタンドから熱視線を送っていた。打撃復活と昨季本塁打王の名誉ばん回を目指して再調整に徹した10日間。悪夢の日々を乗り越え、最高の形で復活を証明した。
千両役者の奮闘でチームは2連勝。ソフトバンク戦の連敗も5で止めた。「これまでの分を取り返したい」。さらなる雪辱を心に決めた和製大砲がオリックスをAクラスへ再浮上させる。
▼オリックス?バルディリス(1点リードの4回1死一、二塁から中前2点打)中盤に入ったところで追加点を取ることができて良かったよ!