桂治、4度目日本一!決勝で穴井に一本勝ち
体重無差別で柔道日本一を争う全日本選手権は29日、東京?日本武道館で行われ、アテネ五輪100キロ超級金メダリストの30歳、鈴木桂治(国士舘大教)が決勝で、昨年の世界選手権100キロ級優勝の穴井隆将(天理大職)に大外返しで一本勝ちし、4年ぶり4度目の優勝を果たした。
優勝4度は山下泰裕の9度、小川直也の7度に次いで3位。前回優勝時から4大会ぶりは1963年の猪熊功と並び最長タイとなる。
鈴木は昨年の世界選手権無差別級優勝の上川大樹(明大)とともに8月にパリで開催される世界選手権男子100キロ超級代表に選ばれた。
2回戦から巧みな試合運びで勝ち上がった鈴木は、準決勝で本郷光道(フォーリーフジャパン)に一本勝ちし、決勝も2分37秒に鮮やかに穴井を仕留めた。
2連覇を狙った高橋和彦(新日鉄)は3回戦で、上川は肉離れの影響で初戦の2回戦で敗退した。軽量級の66キロ級から挑んだ世界王者の森下純平(筑波大)は1回戦で、13年連続出場の棟田康幸(警視庁)も初戦の2回戦で敗れた。
▼鈴木桂治の話 本当に夢のよう。まだ俺も勝てるんだと思った。(過去の優勝に比べ)今回は本当にうれしい。ひたすら我慢すればチャンスは必ずやって来ると思って頑張った。また世界の舞台で勝つのが目標だ。
▼篠原信一?日本男子監督の話 往年の技の切れはないが、鈴木は勝負に対する執念、粘りが出ていた。自分を追い込める精神状態などをつくれれば(世界で)金が取れるのではないか。穴井の攻める姿勢は次につながる。