遺恨再燃 第2ラウンドも 渡辺監督と岡田監督 中島死球であわや大乱闘
オリックス側の態度に渡辺久信監督(45)が激高。チームは5月下旬以来となる3連勝を飾ったが、このカード今季2度目の警告試合となり、今後も目を離せない状況となった。
普段は温厚な渡辺監督が完全に切れていた。オリックスの山田バッテリーコーチが中島を非難する声を聞いて「まだ言ってんのかっ!こっちに来い!」と怒鳴り返した。相手に向かおうとする体重95キロの巨漢を数人の選手が必死に止めた。中島の死球をめぐる乱闘騒動は4分以上に及び、柳田球審が「警告試合として試合を再開します」と宣告した。
西武が7点リードで迎えた6回1死二塁。高宮が中島に対して初球の内角直球がボールとなったところで福間チーフ投手コーチがマウンドに行った。直後の2球目が中島の左脇腹付近を直撃。中島はバットを放り投げてマウンドに詰め寄り、両軍選手が入り乱れた。退場者がでなかったのが奇跡的でさえあった。
この騒動には第2ラウンドもあった。試合後、なかなか引き揚げない相手ベンチの態度に対し、光山バッテリーコーチが抗議に向かい、止めに入ったオリックスの松山内野守備走塁コーチと再びもみ合った。岡田監督は「3連敗して悔しいからベンチに座ってただけや」と言うが、同カードは今季2度目の警告試合。昨季から続く遺恨は、ささいなことでも火が付きかねない危険な状態だ。
西武は3連勝で借金を6まで減らした。渡辺監督は「球宴までに借金を返済したい」と手応えを語ったが、グラウンドで見せた熱い姿こそ最下位に低迷するチームに伝わったはずだ。このカード、これからも何が起こるか分からない。