でも本当は予測も困難?気象庁「昨年のような猛暑の可能性は低い」
7日は暑さが厳しくなるとされる二十四節気の「小暑」。節電が求められる中、6月下旬の記録的猛暑後も暑い日が続くが、気象庁によると、先月の異常高温は太平洋高気圧の一時的な強まりなど日本周辺限定の「大気の揺らぎ」。向こう1カ月は同高気圧の動向などから、極端な暑さは一段落するとみている。
しかし、今月は東日本の太平洋側と西日本は平年より晴れやすい見込みで、一時的な高温は避けられそうにない。同庁は「梅雨の晴れ間や梅雨明け直後は体が暑さに慣れていない。熱中症に注意を」と呼び掛けている。
同庁によると、過去半世紀で最高という6月下旬の猛暑は(1)フィリピン近海で大気の対流活動活発化(2)日本上空で偏西風が北に蛇行―がたまたま重なり、太平洋高気圧が日本列島に張り出したのが一因。
6月29日、気温35度以上の猛暑日を記録した地域気象観測システム(アメダス)は74地点、30度以上の真夏日が511地点で、アメダスが現在の密度に設置された2003年以降、6月として最多となった。ただ日本やロシアなど北半球中緯度帯が軒並み高温だった昨年夏と違い、6月下旬に異常高温だったのは日本周辺だけという。
8月初めにかけての長期予想では、太平洋高気圧は西への張り出しが弱まった後、勢力そのものが弱まる可能性がある。今月後半の気温は北日本と沖縄?奄美は平年並み、東?西日本は高いか平年並みの予想で「昨年のような猛暑の可能性は低い」と同庁気候情報課。
ただ、先月のように太平洋高気圧が一時的に強まるなどの「揺らぎ」があると一気に気温が上がることはありそうで、予測も困難。今週末も、東日本中心に厳しい暑さが予想される。