復興への第一歩 震災後初の朝市にぎわう
大津波で壊滅的な被害を受けた宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区の業者らによる朝市が27日、同市内のショッピングモール駐車場で震災後初めて開かれた。威勢のいい声が飛び交う中、生鮮食品などを買い求める地元住民らでにぎわった。
運営する組合によると朝市はこれまで週1回、閖上の市場で開いていたが、津波で流されたため中止していた。地元で採れたばかりのキャベツやセリのほかサケなどの魚が並び、温かいそばやうどんも振る舞われた。
出店した「産直ネットワークなとり」会長の小関綾子さん(56)は「朝市で地元が少しでも元気になってくれれば」。30年以上朝市を利用しているという仙台市の小野寺茂さん(63)は「再開してよかった。顔見知りの人の無事も分かってうれしい」と話した。