溶岩新燃岳噴火で火砕流恐れ500世帯に避難勧告
宮崎?鹿児島県境にある霧島山?新燃岳の噴火で、宮崎県高原町は30日、「溶岩ドームが大きくなっている」との宮崎地方気象台の情報を受け、火砕流の危険性があるとして町内の約500世帯、約1100人を対象に避難勧告を発令した。
高原町によると、発令は30日午後11時50分で、地元の消防団が住民に避難を呼び掛けている。
福岡管区気象台によると、28日に東大地震研究所が観測した溶岩ドームは直径数十メートルだったが、30日夜の観測で直径約500メートルに大きくなっていたという。この状態で噴火すると火砕流が流れたり、噴石が飛ぶ危険があるという。
気象庁が影響の大きさや範囲について検討している。
避難所に指定された町総合保健福祉センター「ほほえみ館」の担当者によると、31日午前0時半現在で同館には約30人の住民が到着した。落ち着いた様子だという。
避難勧告が出された花堂区から約3キロ離れた場所に住む男性(57)=宮崎県高原町=は「役場の人に『溶岩ドームが大きくなっている』と聞いて怖くてパニック。家族5人がいつでも避難できるように準備している」と不安そうに話していた。