一からやり直そう…新幹線で全裸の32歳逮捕
人生を一からスタートしようと、生まれたまんまの姿になった男が御用となった。
逮捕されたのは、自称山形県長井市の無職、手塚新一容疑者。逮捕容疑は18日午前9時50分ごろ、新青森発東京行きの「はやて18号」のデッキで服を脱いで全裸になった疑い。容疑を認めている。
盛岡西署によると、手塚容疑者は8号車の東京側のデッキでジャンパー、ジーパン、Tシャツ、パンツの順で脱ぎ、いずれもデッキからホームに投げ捨てた。衣服がホームに「小気味よく」(目撃者)飛んでくるのを駅員が発見。乗降口まで駆けつけると、手塚容疑者が全裸でいたため、鉄道警察隊に通報した。
手塚容疑者は「32歳になって新幹線にも乗れないなんて自分が情けない。これを機に心機一転、裸になって一からやり直そう」と思い立った。脱いだ服はいずれも親から買ってもらったもので、「脱ぎ去ることで独り立ちへの強い決意を奮い立たせていたのではないか」(同署)という。
はやて18号は盛岡駅で秋田発のこまち18号との連結作業中で5分ほど停車していた。手塚容疑者が全裸になった頃には、乗客がほとんど着席していたといい、混乱はなかったという。はやて18号は予定の午前9時41分より11分遅れて出発した。
盛岡地方気象台によると、当時の盛岡駅周辺の気温は氷点下0?6度だった。
郡山駅から山形駅に行く予定だったという手塚容疑者。本来なら郡山駅か次の福島駅で、山形新幹線に乗る必要があったが間違えてしまった。
引き返すために乗車したはやて18号の停車駅は仙台、大宮、上野、東京。山形駅はもちろん、福島駅や郡山駅にも停車する予定がなかった。