絵画来ず美術展中止…仏政府が輸出停止命令
広島県立美術館は18日、4月から開催を予定していた美術展「印象派の誕生」を中止すると発表した。展示予定だった絵画を含むすべての美術品について、フランス政府が日本向けの輸出停止を命じたため。
同美術館は「福島第1原発の事故の影響を懸念したのではないか」とみている。6月以降に開催を予定している松山、那覇、熊本の3市での開催は未定という。
同美術館によると、美術展は4月5日~5月29日の予定で、ミレーやルノワールなど印象派を代表する絵画を展示するはずだった。輸出停止により全体の約60%が展示できなくなるため、開催が困難と判断した。
フランス側との交渉に当たった企画会社は「フランスの美術館は『人は出せないが、作品は出す』と協力的だったのに残念だ。原発の問題を早期に解決し、日本での美術展を開催させてほしい」としている。