日本製花火「和火」のリバイバルブーム
外国製の火薬が輸入されていなかった江戸時代につくらていたのが「和火(わび)」と呼ばれる黒色花火。発色は木炭が燃焼する際の色味だけで、現在の身近なもので例えるなら線香花火のような色をしていたとか。ミレニアム目前に復刻、江戸開府400年を迎えた2003年頃からこの「和火」のリバイバルブームが訪れ、現在ではすっかり定着して数多くの大会で打ち上げられている。ちなみに和火に代わり主力となった外国製花火(「洋火(ようび)」とも呼ばれる)は、明治のはじめ頃から輸入。塩素酸カリウムやストロンチウム、バリウムなどの彩色光剤を得たことで、世界一といわれるまでに日本花火は大きな躍進を遂げた。しかし、そんな技術の発達も「和火」での基礎があればこそなのだ。