欧州の死者22人に 「O104」モヤシが大腸菌感染源か
ドイツを中心に欧州で腸管出血性大腸菌「O104」の感染が拡大している問題で、ドイツ北部ニーダーザクセン州政府は5日、初期検査の結果、モヤシが感染源の可能性があると発表した。最終検査を実施し、欧州連合(EU)などと連絡を取りながら感染源の特定を急ぐ。
また、ドイツ政府当局は同日、ドイツの感染によるとみられる死者は計21人に達したと公表。スウェーデンでの被害者も含めると、死者は計22人となった。
ニーダーザクセン州政府は5日、O104の感染源の可能性があるモヤシを生産した州内の農場を閉鎖、問題のモヤシの回収を進めた。地元メディアの報道によると、問題視されているモヤシは複数の種類があり、一部は外国産の可能性もあるという。
感染源は当初、スペイン産キュウリが疑われたが、その後感染源でないことが判明。一時輸出が止まったスペインの農産品に大きな被害が出たことも踏まえ、関係当局は調査を慎重に進めている。
欧米の計12カ国に感染が拡大したO104の被害は、ドイツ北部で突出している。(共同)