マヤ文明の予言信じ…人口200人の村に集結
フランス南部にある人口200人の小さな村ビュガラッシュに、来年12月21日にこの世が滅びるというマヤ文明の予言を信じる人々が続々と集まっている。
ビュガラッシュには珍しい岩山があり、神聖な場所として知られる。岩山は上層部分が下層部分よりも古く、地元住民の間で「逆さまの山」と呼ばれている。強い磁力を放っているとされ、付近ではUFOの目撃情報も多く、宇宙人の基地があるとの説や、地下に別の世界につながる入り口があるとの説などがささやかれてきた。
これまではUFOや宇宙人に関する研究者らの訪問が多かったが、最近ではインターネットなどを通じて「終末」を逃れる唯一の安全な場所という考えが広まり、世界中から多くの人が詰めかけているという。
新興宗教団体を監視する政府当局の報告によると、村では人々の殺到に伴い不動産価格が上昇。米国の宗教団体のメンバーが居住施設を建設したり、別の団体が地元のホテルで有料のセミナーを開くなどしており、金融詐欺やマインドコントロールなどの危険性も高まっている。
来年12月21日までには訪問者数が数千人規模に膨らむ可能性も指摘されており、当局は「警戒を強める必要がある」としている。
◆マヤ文明の予言 高度な天文学や数学の知識を持ち栄えたマヤ文明で用いられた「マヤ歴」が、西暦2012年12月21日で突如として途切れていることから、一つの時代の終わりを予言したものとされている。この予言を題材に、ローランド?エメリッヒ監督が世界崩壊と必死に生き延びようとする人々の姿を描いた映画「2012」は09年に公開されヒットした。