向井理と松坂桃李にインタビュー! 公開中の映画「僕たちは~」に込めた想いとは?
実話をもとに、男子大学生4人がカンボジアに小学校を建てるべく奮闘する姿を描いた青春ストーリー「僕たちは世界を変えることができない。But, we build a school in Cambodia.」。今回、初共演にして強い絆で結ばれた向井理と松坂桃李に、作品に込めた思いやカンボジアロケの思い出を語ってもらった。─カンボジアで撮影が行われましたが、実際に肌で感じた国の雰囲気や印象はいかがでしたか?向井「ゴハンがおいしいんですよね。お米が主食の国なので、おかずもそれに合うものが多くて食事に苦労をしたことはなかったです。首都のプノンペンはヨーロッパの人も多いので、欧風料理もおいしかったですね」松坂「気候がものすごく気持ちよかったです。スコールとかもありましたけど、青く透き通った空が気持ちよくて開放感もありました」─カンボジアは決して恵まれた国ではないですが、そこに暮らす人たちの雰囲気は?向井「物質的には裕福な国とは言えないですけど、空の抜け感もすごいですし時計を見ない生活をしている人も多いので、何かに追われて生きているような感じがしないんですよね。だから、出会う人みんな温厚な方やシャイな方が多くて、1か月くらい向こうで生活していましたけど嫌な人には会うこともなかったです」松坂「子どもたちと接して“これから彼らはいったいなにを学んで生きていくのか”って考えさせられて、彼らの笑顔を見て素直に喜べない時もありました。もちろん、子どもたちの屈託のない笑顔に癒されましたけど、同時にすごくメッセージをこちらに発しているようで重みもありました」─今回は実在の人物を演じられていますが、その役作りで心がけていたことを教えてください。向井「普通の大学生なので、スーパーヒーローでなければなにかに秀でているわけでもなく、僕自身も普通の大学生で目立つ存在でもなかったですし…。結果、彼らはすごいことを成し遂げましたけど、本人たちはその意識がないんですよね。カッコをつけず、その場にいることが大事な役だと思ったので、普通でいようと思いました」松坂「僕は大学を最近辞めたばかりなので、当時を思い出しながら演じていました」─今回、初共演のお2人ですが劇中では男同士の友情が印象的です。その強い結びつきをスクリーンに反映させるために、心がけていたことは?向井「プールに出かけたりとか、夜ゴハンを食べるとか、その日の撮影が終わってからもなるべく一緒にいるようにしました。日本と違って、安心材料のないところで一緒に生活をしたのが大きいです。それで僕ら自身の距離も縮まって、それが芝居に生かされたんだと思います」松坂「向井さんはクールな方だとずっと思っていたら、以前にテレビ番組で少し一緒になったことを覚えていてくださってうれしかったです。優しいしすごく頼りがいがあって、兄貴的存在でした」向井「僕のことを“隊長”って呼んでいたもんね(笑)」─映画のタイトルは“~世界を変えることができない。”ですが、この映画に出演されて、ご自身に変化はありましたか?向井「僕がスピーチをするシーンで“人のためになにかをすることは、自分のためになにかをするよりうれしい”というセリフがあるんですが、人のためになにかをやって笑顔にして自分も笑顔になれると思うんです。カンボジアの小学生を見ていて、この子たちがこんなに笑ってくれるんなら…と純粋に思えました。笑顔っていうのは人を勇気付けるものなんだなと、改めて実感しましたね」松坂「僕はいろんなことに興味を持って、行動を起こすことの大切さを実感しました。カンボジアに実際に行って、なにかを体験することでわかることもありますし…この映画を通じて“行動することに意味がある”と改めて思いましたね」─では最後に…。これからこの作品を観る方に向けてのメッセージをお願いします!向井「カンボジアにただ学校を建てるというだけの話にはしたくなかったんです。前向きになれる人もいれば、カンボジアの歴史を映したシーンが生々しくて観るのがつらいという人もいると思うんです。“ココを見てほしい”と観客に押し付けるようなことはしたくないですし、みんなそれぞれがなにかを感じられる作品だと思うので、タイトルの“but”の先を考えてもらえるとうれしいですね」松坂「とにかく観てほしいですね。目の前にあることは先につながっていくと思いますし、いまを一生懸命でありたい。僕ができるのは芝居で伝えることだと思うので、作品を観てなにかを感じてほしいです」【取材?文=リワークス】