稀勢 惨敗3敗 初優勝に暗雲…「何もないっす」
取組後の支度部屋では敗因を「ちょっときのう、きょうと落ち着きすぎている部分がある」と冷静に分析。初優勝の重圧に打ち勝つために気持ちを整えようとし過ぎたあまり、気合が乗り切らないというジレンマに陥っている。終盤戦での単独トップは初体験だけに、心に迷いが生じていることは確かだが、帰り際には「もっと熱くなっていい。硬くなってもいい。落ち着き過ぎた」と自らに言い聞かせるように前を向いて車に乗り込んだ。
14日目に対戦する日馬富士には4連敗中で、千秋楽に当たる把瑠都との対戦成績は4勝18敗。「きのう、きょうと悪いところが出たし、これ以上はない。まあ、やるだけ頑張ります」。6年ぶりとなる日本人優勝に向けての道は険しくなったが、それも自らの成長の過程だと信じている。