科警研内に新施設…DNA80人分を同時鑑定
警察庁は21日、科学警察研究所(科警研、千葉県柏市)内に新設したDNA型鑑定施設を報道各社に公開した。犯罪捜査でDNA型鑑定が急増している状況に対応するため、約7億円をかけた。80人分の口腔内細胞試料を同時に約24時間で分析可能という。
人物を取り違えないよう、細胞からのDNA抽出と増幅、型分析など一連の工程はコンピューターで管理。大量に寄せられる都道府県警からの依頼分を2月から一括して調べる。
全国の警察でのDNA型鑑定は、2006年の約4万9800件から昨年は約17万7500件と3?5倍に増えた。警察庁は、全体の約3割を占める容疑者から採取した試料の鑑定を新施設に可能な限り集約、データベース登録や余罪照会もして都道府県警の負担を軽減したいとしている。